不動産売却時にかかる税金

書類と資料

売却価格が全額もらえるわけではない

不動産売却として売主が支払わなければいけないような諸費用(仲介手数料や税金など)があります。
よって、不動産の売却価格にローン残高と諸費用を引いたものが手元に残るお金になります。
売却価格が低すぎた時にはローン残高が出てしまうので、
ローンの支払いもしないといけないということになるのです。
ですので、売却価格がローン残高と諸費用の合計額を
超えるようにしないといけないということになります。

売却価格が丸々もらえるというわけではないということには気を付けておいたほうが良さそうです。
不動産を売却する時には多額の売却価格分のお金が入ってくることになるでしょう。
そのお金は所得扱いになりますので、
税金としてかかるお金としては所得税と住民税ということになります。

一戸建てを売却した場合

例えば一戸建ての不動産を1,600万円で売却したということになりますと、
その1,600万円に対して税金がかかるのかということではないです。
不動産売却によりかかる税金ということになると、
不動産の購入額に比べて売却額のほうが大きくなった時が対象となります。

一戸建ての不動産を1,700万円で購入して、1,600万円で売却したということになりますと、
購入額のほうが100万円大きいので課税対象にはならないということです。
不動産の売却時にかかる税金のことを譲渡所得税といいます。
参考…国税庁、譲渡所得
譲渡所得税は購入時よりも売却時のほうが高いことにより利益が3,000万円以上出た時に課せられます。
3,000万円というのは控除所得のことです。

短期譲渡所得とは?

所有期間が5年以下(短期譲渡所得)の場合は
「譲渡益ー3,000万円」に対して税率が39%(所得税30%、住民税9%)かかり、
所有期間が5年超(長期譲渡所得)の場合は税率が20%(所得税15%、住民税5%)かかります。
譲渡所得税の短期譲渡所得か長期譲渡所得かを決めるポイントとしては、
不動産を売却した年の1月1日の段階で5年を超えているか超えていないのかということになります。

平成18年7月12日に不動産を購入して、平成23年9月12日に不動産を売却した時には、
決め手に当たる平成23年1月1日地点でまだ5年を経過していないので、
短期譲渡所得に当たり税率39%が適用されるのです。

譲渡損失とは?

不動産を購入した時の価格よりも売却した時の価格のほうが値下がりしてしまい、
売却損が出てしまうというようなケースが多くなります。
この売却損のことを譲渡損失といいますが、譲渡損失がある場合には
「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算と繰越控除の特例」制度を利用することができます。
これは売却損をほかの所得金額と差し引きして、
1年目で損失を控除できなかった場合には翌年から3年間繰り越し控除することができるのです。
この制度を利用することにより支払うべき所得税が減ることになりますし、
確定申告で税金が戻ってくるというようなケースもあります。